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文化・歴史

一年でめぐる「梅仕事」カレンダー

花を愛でる早春から、青梅の仕込み、完熟梅の塩漬け、梅雨明けの土用干しまで。産地の暦に沿って、梅と過ごす一年の手仕事をたどります。

画像はAIで生成したイメージです。

梅の手仕事は、季節の移ろいとぴったり重なっています。ここでは国内最大の産地・和歌山のみなべ・田辺地域の暦を手がかりに、家庭で楽しめる「梅仕事」を月ごとに整理しました。地域や年の気候によって時期は前後するので、目安としてご覧ください。

1〜3月:花の季節

梅は桜よりひと足早く、寒さの残るうちに咲きはじめます。みなべ・田辺地域では2月ごろが花の盛りで、ほかの花が少ない時期の梅の花は、受粉を担うミツバチにとっても貴重な蜜源になっています。関東や近畿の名所も2月から3月にかけて見頃を迎えるところが多く、観梅はこの季節ならではの楽しみです。

5〜6月:青梅で梅酒・梅シロップ

農林水産省によると、梅の旬はおおむね5月から7月。まず店頭に並ぶのが、まだ硬く緑色の「青梅」です。産地では6月上旬から下旬にかけて青梅の出荷が続きます。

青梅は梅酒や梅シロップに向いていますが、生のままでは食べられません。未熟な実や種には天然の有害物質(シアン化合物)が含まれているためです。漬け込みや熟成を経ることで分解されて大きく減るとされているので、必ず加工してから味わいましょう。

仕込みの前には、梅をよく洗って水気をしっかり拭き取り、容器も洗って乾かしてから食品用アルコールで拭いておくと、カビを防げます。

6月中旬〜7月上旬:完熟梅を塩で漬ける

梅干しには、黄色く色づいてやわらかくなった完熟梅を使います。代表品種の南高梅は、漬け梅用として6月中旬から7月上旬に収穫されます。

家庭で漬けるなら、梅の重さに対して塩20%(梅1kgに塩200g)がひとつの目安です。塩を減らしすぎるとカビの原因になりやすいので、はじめのうちは目安を守るのが安心です。重しをして数日たつと梅酢が上がり、約1か月で漬け込みが終わります。赤じそを加えると、色と香りの移ったしそ漬けになります。

7月下旬〜8月:土用干し

「土用」は立秋前のおよそ18日間のこと。梅雨が明けて晴天が続くこの時期に、漬けた梅をざるに広げて天日に当てます。晴れが3〜4日続く日を選び、ときどき返しながら日光をまんべんなく当てるのがコツです。干すことで余分な水分が抜けて保存性が高まり、皮もやわらかく仕上がります。

秋〜冬:寝かせて味わう

干し上がった梅干しは、容器に移してしばらく寝かせると塩味の角がとれ、まろやかになっていきます。春に仕込んだ梅酒も、3か月ほどたつと飲み頃を迎えます。こうして、また花の季節がめぐってきます。

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