文化・歴史
450年前の梅干しが残る家:奈良・中家住宅の「天正4年の梅干し」
奈良県安堵町の重要文化財「中家住宅」には、天正4年(1576年)に漬けられたと伝わる梅干しが残されています。2024年の火災で被害を受けたことも含めて紹介します。
奈良県生駒郡安堵町(あんどちょう)にある国の重要文化財「中家住宅(なかけじゅうたく)」には、天正4年(1576年)に漬けられたと伝わる梅干しが、壺とともに残されています。今からおよそ450年前、戦国時代の終わりごろのものです。
中家住宅とは
中家住宅は、二重の濠(ほり)に囲まれた屋敷です。主屋は江戸時代前期の建物で、茅葺きの大和棟(やまとむね)が特徴です。奈良県は、中世の平城様式の館の姿を伝える屋敷構えとして「全国的にみても珍しく、守り伝えていく必要のある建造物」と紹介しています。主屋や表門などの建物が、国の重要文化財に指定されています。
奈良県の紹介ページには「中家住宅には約400年前に漬けられた梅干がのこされており、見学が可能です」と書かれています。
なぜ梅干しは長く残るのか
梅干しは、梅を塩で漬けて干した保存食です。日本食品標準成分表では、昔ながらの梅干し(塩漬)の食塩相当量は可食部100gあたり18.2gで、塩分がとても多い食品です。
2024年の火災
2024年7月29日、近くの民家で枯れ草を燃やした火が燃え移り、中家住宅の主屋の茅葺き屋根が焼けました。
中家住宅がクラウドファンディングで公表した説明によると、消火の水の影響もあり、「天正4年(1576年)の梅干しや壺、家財道具全般への被害は相当なもの」だったとのことです。修復のための支援が呼びかけられ、多くの人が応じました。
訪れる前に
火災のあと、見学の受け付けがどうなっているかは確認できていません。訪れる前に、中家住宅(電話 0743-57-2284、奈良県のページに掲載の番号)へお問い合わせください。